土地なしから注文住宅を始める流れのイメージ

土地なしから注文住宅を始める流れ|家の希望を先に言葉にする

※この記事には、広告が含まれます。

土地がまだないと、「家づくりは土地が決まってから」と考える方が多くいます。不動産のチラシを先に見て、気に入った区画から契約を進める流れも、珍しくありません。

ただ、家の広さや駐車場の希望を言葉にしないまま土地を決めると、あとで「建物が思うように載らない」「車が置きにくい」と気づくことがあります。せっかく決めた土地なのに、間取りで妥協が増えるのは避けたいところです。

この記事では、土地なしから注文住宅を建てる流れを、6つの順番で説明します。土地を決める前に、家の希望をどこまで書いておくか、仮の敷地でプランを見る意味は何かも、あわせて整理します。最後に、同じ条件で複数の会社にプランをお願いする方法を紹介します。

まずは、土地なしから注文住宅を建てる流れの全体を見ましょう

土地がまだない場合の流れは、次の6つです。途中で行き来してかまいません。

  1. ご家族で、暮らしの希望を短く書く(部屋、車、だいたいの広さ)
  2. 希望する土地の例を添えて、仮の敷地で間取りプランをもらう
  3. 届いた図を見て、「この土地では足りないこと」を言葉にする
  4. その言葉を目安にして、土地を探す
  5. 気になる土地が出てきたら、その敷地でプランを書き直してもらう
  6. 建物と土地の両方に納得できたら、契約に進む

2と3は、土地を契約する前にやっておくと、進めやすくなります。展示場で1社だけ話を聞くより、同じ希望に対する各社の答えを先に並べておくほうが、土地探しの条件が具体的になります。

複数の会社から大まかなプランをもらう方法は、こちらの記事でも紹介しています。

住宅展示場に行く前に、間取りを無料で作ってもらう方法

土地を先に決めると、あとから気になることが出てくる

土地を先に決めること自体は、悪いことではありません。気に入った場所があるなら、そこから動く理由は十分にあります。ただ、家の希望が空欄のままだと、次のことが起きやすくなります。

  • 予算の多くが土地に使われて、建物の広さを削ることになる
  • 形が細長い、または旗のような形で、部屋の取り方に工夫が必要になる
  • 車を2台置きたいのに、道路からの出入りが難しい
  • 日当たりを、あとから調整しにくい

チラシは、「この場所に住める」ことが先に見えます。家の図は、そのあとに来ます。順番が逆になると、間取りの工夫が、土地の形に左右されます。

失敗しやすい部屋の取り方は、こちらの記事に10個まとめています。

住宅展示場に行って後悔する前に知っておきたい間取りの失敗例10選

土地の契約から決済までは、短い

もう1つ、時間の制約があります。土地の売買では、契約から決済(代金の支払い)までを、1〜2か月ほどに設定する例が多くあります。特に、建築条件のない宅地ではそうです。

この期間のうちに、間取りと依頼先まで決めるのは、慌ただしくなります。さらに、現金で用意する場合と、つなぎ融資を使う場合では、進め方が変わります。くわしくは、こちらの記事で整理しています。

土地の決済スケジュールと資金計画|つなぎ融資を知っておくと慌てずに済む

家の希望を先に書くと、土地探しの目安になる

家の希望を先に置いて土地を見る目安のイメージ
イメージ図です。実際のプランは敷地条件で変わります。

土地がなくても、プランをもらうことはできます。そのときの敷地は、まだ実在しません。ただ、希望する土地の例を書いておくと、会社から「その大きさなら、こう取れます」という考え方が返ってきます。

書いておくと役に立つのは、次の5つです。

  • だいたいの家の広さ(例:30坪くらいの2階建て)
  • 車は何台置くか、屋根は欲しいか
  • リビング・ダイニング・キッチンの広さの目安(16畳あれば十分、など1つで大丈夫です)
  • ドアを閉めて使いたい部屋の数
  • 避けたいこと(細長い土地は難しそう、など)

土地の広さは、家と駐車場を合わせて考える

土地の広さは、家だけでなく、駐車場も入れて考えます。次の計算例で見てみましょう。

計算例の仮定

  • 30坪の2階建て(1階は15坪)
  • 車は2台(1台あたり約2.5m×5m=約3.8坪、2台で約8坪)
  • 建ぺい率は60%
土地の広さ建てられる面積の上限(建ぺい率60%)建物(1階15坪)+駐車場2台(約8坪)庭・アプローチの余裕
50坪30坪約23坪庭はあまり広く取れない
60坪36坪約23坪少し余裕が出る
70坪42坪約23坪庭の余裕が出やすい

※すべて説明用の仮の計算です。建ぺい率は、地域によって違います(熊本では60%が多いです。60%は一例です)。道路や隣地の条件による、高さの制限は含みません。

この例では、50坪の土地でも、建物と駐車場を置くと、庭のスペースはあまり取りにくくなります。 60坪、70坪になると、玄関までの通路や庭に、余裕が出ます。「50坪くらいの整った形」という書き方は、下限のイメージです。庭も欲しい場合は、それより広い土地を目安にします。

30坪くらいで部屋を4つ取ると、どこが狭くなりやすいかは、別の記事でも書いています。

30坪の4LDKは実際どうか|展示場の広さに惹かれる前に

部屋の数で迷っているときは、同じ広さで3LDKと4LDKの両方を見比べると、土地に求める広さのイメージが変わります。

3LDKと4LDKはどっちがいい?|部屋数より先に決めること

よくある分かれ方

「これが正解」という型はありません。ただ、土地なしの方には、いくつかの傾向があります。

エリアはだいたい決まっている。区画はまだない、という場合

家の希望を先に書いて、仮の敷地でプランをもらう進め方が合います。届いた図を見て、「もう少し広い土地が必要」「南向きの道路は必須ではない」と気づくことがあります。

気になる土地が、もう1つある、という場合

その土地を「仮の敷地」として書き、同じ条件で複数の会社にプランをお願いします。1社だけに相談すると、その土地を勧める話が先に進みやすくなります。建物が載るか、駐車場が取れるかを、図で見てから動くと安心です。

建売と注文で迷っている、という場合

建売は、土地と建物がセットで見えます。注文は、土地探しと家づくりが別々に進みます。迷っているうちは、注文の大まかなプランを1枚見ておくと、「建売のこの広さで足りるか」を考える目安になります。どちらが得かは、この記事では判断しません。

土地の紹介そのものは、住宅会社や不動産会社の役割です。このサイトで伝えたいのは、家の要望を先に言葉にしておくことです。土地を売るための相談窓口とは、役割を分けて考えてください。

私が、土地なしの方のご相談を受けるときの進め方

土地を決めてから相談に来られて、建物が載らずに困った、という例は、私の経験にはありません。土地を決める前にご相談を受けるときは、次の順番で進めています。

  1. 予算を決める:借り入れの目安から、総額の上限を出します
  2. 建物の規模を決める:欲しい建物の大きさを、先に大まかに決めて、概算を出します
  3. 土地の予算を決める:予算から建物の概算を引いて、土地にかけられる金額を出します
  4. 土地を探す:土地の予算に合う物件を、希望条件に近い順に見ていきます

基本は、この進め方です。建物の概算を先に決めておくと、土地に予算を使いすぎることを防げます。上で説明した流れの1〜4も、同じ考え方です。

土地を決める前に、同じ条件でプランを並べる

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同じ希望条件で、複数社の間取りプランを無料でお願いできます。

たった3分無料で土地情報をもらおう

届くプランや土地の情報は、会社によって違います。

申込後に、住宅会社から電話やメールで連絡が来ることがあります。

資料をお願いするときに書いておきたい条件(土地がまだない場合)

条件は、5つにまとめます。「土地なし」とだけ書くと、会社は無難なカタログに寄った回答を返しがちです。希望する土地の例を添えると、提案が具体的になります。

  1. 土地はまだないこと。希望の例(例:50坪くらいの整った形、南向きの道路に面している、車2台)
  2. だいたいの家の広さと階数(例:30坪くらいの2階建て)
  3. ご家族の人数と、ドアを閉めて使いたい部屋
  4. 予算の枠(土地と建物の合計か、建物だけの目安か。分かれていなくても、上限のイメージだけで大丈夫です)
  5. 避けたいこと(例:駐車場が1台しか取れない土地、4.5畳より狭い部屋だけが並ぶ、など)

要望欄に書く例

土地はまだ決まっていません。希望としては、50坪くらいの整った形の土地、南向きの道路、車2台が置けることを想定しています。だいたい30坪くらいの2階建てで、4人家族(夫婦+子ども2人)です。お客様用の部屋は特に必要ありません。子供部屋は、机とベッドと通路が取れる広さを優先してください。この仮の敷地で、貴社の考え方が分かるプランをいただけると助かります。実際の土地が決まったら、そのときに書き直したいと考えています。

連絡方法を伝える例

日中は電話に出られないことが多いため、ご連絡はメールのみでお願いします。

まだ検討し始めたばかりで、ゆっくり考えたいので、お電話は不要です。気になることがあれば、こちらからご連絡いたします。

土地の紹介や現地案内の連絡が来ることもあります。連絡方法を先に書いておくと、その点は多少楽になります。ただ、これで必ず止まるわけではありません。依頼する会社の数を増やしすぎず、条件が近い会社に絞って使ってください。

プランが届いたら、まず見るところ

土地なしの図は、完成した家ではありません。会社ごとの考え方の違いを見る材料として見ます。

  • 希望した土地の例(広さ・道路・駐車場)が、図に反映されているか
  • 車を置いたあと、玄関までの歩き方に無理がないか
  • 子供部屋に、机・ベッド・通路が描けているか
  • リビングにテーブルとソファを置いたあと、通れるか
  • 「この広さの土地では足りません」と書いてあるか、それとも黙って小さくまとめていないか

同じ希望に対して、ある会社は「もう少し広い土地が必要です」と返します。別の会社は、同じ広さに全部詰め込もうとします。その差が、土地探しの目安になります。外観の印象は、後回しで間に合います。

実際の土地が決まったら、プランは必ず書き直してもらってください。仮の敷地の図を、そのまま契約の図にしないよう気をつけます。

よくあるご質問

Q. 土地がなくても、間取りプランはもらえますか?

A. もらえる会社が多くあります。希望する土地の例を書いておくと、より具体的な提案が返ります。実在する土地が決まったら、その敷地であらためて書き直してもらいます。最初の図は、暮らし方を言葉にするための材料です。

Q. 先に土地を買ったほうが、話は早いですか?

A. 場所が気に入っていて、建物も載せられるなら、土地から動く理由は十分にあります。ただ、家の希望が空欄のままだと、予算や駐車場のことで、あとから悩みやすくなります。気になる区画があるなら、その土地を仮の敷地にして、先に複数のプランを見てから動くと安心です。

Q. 土地の決済までの期間は、どのくらい見ておけばよいですか?

A. 売買の契約書で決まります。建築条件のない宅地では、契約から決済まで1〜2か月ほどの例が多くあります。期間は、契約の前に確認してください。現金で用意する場合と、つなぎ融資を使う場合で、進め方が変わります。くわしくは、土地の決済スケジュールと資金計画|つなぎ融資を知っておくと慌てずに済むをご覧ください。

Q. 予算は、土地と建物でどう分けたらいいですか?

A. 最初から厳密に分けなくても大丈夫です。合計の上限だけ書いておきます。土地に使いすぎると、家の広さが先に削られます。プランと概算が並ぶと、「土地にいくらまでなら、家が成立するか」が見えてきます。

Q. 住宅会社が土地も探してくれますか?

A. 会社によっては、土地を紹介してくれます。ただ、紹介された土地が唯一の正解とは限りません。家の希望が先にあると、「この土地では駐車場が足りない」と気づけます。土地を売る話と、間取りの話は、分けて聞いてください。

Q. 土地が決まるまで、展示場に行かないほうがいいですか?

A. 展示場へは、行ってかまいません。検討の初期に1社だけ長く話を聞くと、その会社の土地の進め方が「普通」に見えます。先に複数の大まかなプランを見ておくと、展示場は確認の場として使えます。

まとめ

  • 土地なしから注文住宅を建てる流れは、希望を書く → 仮の敷地でプランをもらう → 足りないことを言葉にする → 土地を探す → 書き直す → 契約の6つ
  • 土地を先に決めること自体は、悪くない。家の希望が空欄のままだと、予算と駐車場で悩みやすい
  • 土地の広さは、家と駐車場を合わせて考える。計算例では、50坪でも庭のスペースはあまり取りにくい
  • 土地の契約から決済までは、1〜2か月ほどの例が多い。その間に判断できるよう、希望を先に言葉にしておく
  • 仮の敷地の図は、書き直す前提。土地が決まったら、その敷地で描き直してもらう

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家の希望を先に言葉にしてから資料をお願いしたい方は、家づくり便利シート(別タブで開きます)も使えます。入力はこの端末のブラウザに残ります。

注意事項

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例:「日中は電話に出られないことが多いため、ご連絡はメールのみでお願いします。」

例:「検討し始めたばかりでゆっくり考えたいので電話は不要です。気になる場合はこちらから連絡します。」

備考欄に書いても、電話が必ず止まるわけではありません。申し込みは、ご自身の判断で進めてください。

この記事の土地の広さの計算は、説明用の仮の数字です。実際の建ぺい率や制限は、地域と土地によって変わります。

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