家の箱だけを見て総額だと思う場合と、外構と封筒まで同じテーブルにある場合のイメージ

注文住宅の総額、本体価格だけで安心していいのか|内訳の見方を整理する

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「坪単価○○万円」という数字を見て、家の総額をイメージしたことはありませんか。ところが、実際に見積もりが出ると、「思っていた総額と違う」と感じる方が少なくありません。

その差は、多くの場合、「本体価格に何が含まれているか」の認識のズレから生まれます。この記事では、注文住宅の総額の内訳と、見積もりを見比べるときに確認する場所を、整理します。

家の箱だけを見て総額だと思う場合と、外構と封筒まで同じテーブルにある場合のイメージ
イメージ図です。

まず、総額の全体を見ましょう

注文住宅の総額は、大きく分けて、次の3つでできています。

  1. 本体工事費:建物そのものを作る費用
  2. 付帯工事費:給排水、外構、地盤改良など、建物本体以外にかかる費用
  3. 諸費用:登記、税金、住宅ローンの手数料など

チラシや見積もりに書かれている「本体価格」は、1番の本体工事費と同じ範囲を指すことがほとんどです。「坪単価」も、この本体工事費だけをもとに計算していることが多いです。

つまり、本体価格や坪単価だけを見ても、総額は分かりません。2番と3番を足して、はじめて総額になります。

土地代や仲介手数料は、ここに含みません。この記事では、建物側の費用(本体工事費・付帯工事費・諸費用)の見方を説明します。土地の決済と、お金の用意の仕方は、こちらの記事で整理しています。

土地の決済スケジュールと資金計画|つなぎ融資を知っておくと慌てずに済む

「本体価格」に含まれるもの、含まれないもの

本体価格に何を含めるかは、会社によって違います。私が担当した範囲では、次の5つは、本体価格に含まれず、別の扱い(オプションや別途工事)になることが多いです。

  • カーテン・カーテンレール
  • 照明器具
  • エアコン
  • 外構(駐車場・庭・フェンスなど)
  • 地盤改良工事(敷地の状態によって必要になる工事)

外構は、あとから金額が大きく動きやすい項目です。外構費が増える理由は、こちらの記事で書いています。

外構費を「あとで考える」と、予算が崩れます|住宅営業が見てきた、増える原因と後悔のポイント

現場で起きたこと:「カーテンレールは付いてくる」と思っていた

住宅営業をしていた頃に、あるお客様と、カーテンレールの扱いで行き違いがありました。

お客様は、「レールは、建物に標準で付いてくるもの」と思っていました。実際は、カーテン本体もレールも、標準の範囲外でした。契約書と仕様書には、書いてありました。ただ、その部分が、お客様にきちんと伝わっていませんでした。

私は、説明が足りなかったと判断し、レール分の費用を、こちらで負担しました。

賃貸住宅では、カーテンレールが最初から付いていることが多いので、その感覚のまま「付いてくるもの」と考える方は、珍しくありません。契約書に書いてあることと、お客様に伝わっていることは、差が出やすい部分です。

坪単価の見方

坪単価は、「本体工事費 ÷ 延べ床面積」で計算することが多いです。延べ床面積は、建物の各階の床面積を合計した広さです。

ただ、この計算に使う「本体工事費」の範囲は、会社によって違います。

同じ「坪単価60万円」という表示でも、次のような差があります。

  • A社:ほぼすべての工事を含めた金額
  • B社:最低限の仕様だけの金額

分母も、確認してください。延べ床面積ではなく、施工面積(玄関ポーチやバルコニーなども含めた面積)で割っている会社があります。この場合は、同じ建物でも、坪単価が安く見えます。

計算例で見る(数字は、説明用の仮の数字です)

本体工事費が1,800万円の建物で、延べ床面積が30坪、施工面積が33坪の場合です。

割る面積計算坪単価
延べ床面積(30坪)1,800万円 ÷ 30坪60万円
施工面積(33坪)1,800万円 ÷ 33坪約54.5万円

同じ建物、同じ金額でも、割る面積が違うだけで、坪単価は5万円以上、違って見えます。

だから、坪単価だけで会社を比べても、正しく比べられません。次の章の項目を確認するほうが、実際の総額に近づきます。

金額だけでは並びにくい、という話は、こちらの記事でも書いています。

家づくりを始める前に比較を考えておきたい理由|展示場の前に見ておきたいこと

見積もりを見比べるときに、確認する5つの項目

複数社の見積もりを並べるときは、次の5つを、順番に確認してください。

  1. 坪単価の計算に、何が含まれているか(本体工事費のみか、付帯工事の一部を含むか)
  2. 坪単価の分母が、延べ床面積か、施工面積か
  3. 地盤改良工事が必要かどうか。必要な場合は、どの見積もりに入っているか
  4. 外構工事が見積もりに含まれているか、別枠になっているか
  5. 「今回は含まれていません」という記載が、見積もりのどこかにあるか

見積書を見ながら、会社に聞くときの言葉は、次のとおりです。そのまま使ってください。

「この見積もりに、含まれていないものを、教えてください」

「カーテン、照明、エアコンは、この金額に入っていますか」

「外構と地盤改良は、別の見積もりになりますか。おおよその金額は、いくらですか」

「坪単価は、延べ床面積と施工面積の、どちらで計算していますか」

同じ希望条件で、複数社に見積もりを依頼する方法は、こちらの記事でも紹介しています。

窓にレールが付いているつもりで見る場合と、レールやエアコンが家の外の箱にある場合のイメージ
イメージ図です。

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依頼するときに書く一言(内訳を確認する例)

見積もりを依頼するときに、次の一言を添えると、内訳の差が見えやすくなります。

要望欄に書く例

坪単価だけでなく、本体工事費・付帯工事費・諸費用の内訳が分かる形でお見積もりをいただけると助かります。地盤改良や外構工事が必要な場合、それぞれ別枠になっているかも合わせて教えてください。

よくあるご質問

Q. 坪単価が低い会社を選べば、総額も安くなりますか?

A. 総額は、安くなるとは限りません。坪単価に含まれる範囲が、会社によって違うからです。付帯工事費・諸費用まで含めた総額で比べてください。

Q. オプションだと分かっていても、あとから追加すると高くなりますか?

A. 契約後に追加すると、契約前の見積もりに入れておく場合より、割高になることがあります。カーテンやエアコンなど、含まれにくい項目は、契約前に確認してください。

Q. 地盤改良工事は、必ず必要になりますか?

A. 必要かどうかは、敷地の状態で変わります。契約前の地盤調査で分かることが多いです。見積もりの段階では、「必要になった場合の想定額」として、載っていることもあります。

Q. 見積もりの内訳が分かりにくいときは、どうすればいいですか?

A. 「この項目には、何が含まれていますか」と、その場で聞いて問題ありません。分かりにくいまま進めるより、契約前に1つずつ確認するほうが、あとの行き違いを減らせます。

まとめ

注文住宅の建物側の総額は、本体工事費・付帯工事費・諸費用の3つでできています。坪単価は、そのうち、本体工事費だけを指すことがほとんどです。カーテン、エアコン、外構、地盤改良などは、含まれるかどうかが、会社によって分かれます。

見積もりを見比べるときは、坪単価という1つの数字より、内訳がどこまで含まれているかを確認してください。

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見積もり・総額に関する内容は、一般的な情報の一例です。具体的な金額や内訳は、会社によって異なります。個別の見積もりで、ご確認ください。

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