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最近、新築でバルコニーを作らない家が増えています。「うちも、いらないかもしれない」と思う一方で、「なくしてから後悔しないか」と迷う方も、多いのではないでしょうか。
この記事では、「作る」「作らない」のどちらが正解かは決めません。まず、洗濯物や布団を「何を・どこで・どれくらい干すか」から考える方法を説明します。現場で見てきた2つのお宅の例も紹介するので、ご自分の暮らしに置き換えて読んでください。

新築でバルコニーを作らない家は、5年で約3倍に増えている
積水化学工業の調査研究機関「住環境研究所」が、セキスイハイムの間取り図面約20万件をもとに、2018年度から2022年度に着工した2階建て住宅(二世帯住宅などを除く)を調べました。
- バルコニー(ベランダを含む)を採用しない住宅は、2018年度の10.8%から、2022年度には30.6%に増えた
- 30歳未満では、37.9%がバルコニーなしを選んでいた
若い世代ほど、バルコニーなしを選ぶ割合が高くなっています。
ただし、この調査の対象は、セキスイハイムの間取りデータです。すべての住宅会社の傾向とは限りません。
(出典:住環境研究所「間取り実態調査」)
なぜ、バルコニーを作らない人が増えているのでしょうか
調査をした研究所は、共働き家庭が増えて、夜の洗濯や乾燥機の利用が増えたことを、背景に挙げています。
実際に、バルコニーを採用しなかった住宅の約7割(2022年度は68.3%)は、ランドリールームや、洗面・脱衣室の物干しスペースを設けていました。干す場所がなくなったのではなく、干す場所が、バルコニーから室内に移ってきたということです。
また、報道で紹介された別の調査では、バルコニーがある30歳未満の方でも、洗濯物を干す人は47.5%にとどまります。見た目や、掃除の手間を理由に挙げる声もあります。
それでも「外で干したい」人は、まだ多い
では、バルコニーはもういらないのでしょうか。そう決めるのは、早すぎます。
朝日新聞の報道では、2026年1月に公表された積水ハウス総合住宅研究所の調査として、「洗濯物は日光で乾かしたい」という人が74.3%で、10年前より約10ポイント減った、と伝えています。減ってはいても、いまも多くの人が、外で干すほうが気持ちいいと感じています。
(出典:朝日新聞の報道による。原典は積水ハウス総合住宅研究所の調査)
つまり、「作らない家が3割」という数字は、バルコニーが不要になったことを表すのではなく、干し方の希望が分かれてきたことを表しています。
現場で見た、2つのお宅のお話
担当してきたお客様のなかから、対照的な2つの例を紹介します。
※実際にいただいた複数のご相談をもとに、個人が特定されない形で再構成した事例です。
事例1:作ったけれど、使わなくなったお宅(入居後2年)
最初のうちは、2階のバルコニーで洗濯物を干していました。ところが、だんだんと室内干しに変わっていきました。
私が担当した範囲では、理由は次の3つでした。
- 洗濯機が1階にあり、2階まで運ぶために、階段の上り下りが大変
- 洗濯機からバルコニーまでの距離が遠い
- 家の前が交通量の多い道路で、外に干すと埃っぽい
いまは、庭に面した部分に、サンルームをつけることを考えているそうです。バルコニーを使う場面は、ほとんどなくなりました。
事例2:作らなかったけれど、困ったお宅(5LDK・2階に4部屋・5人家族)
バルコニーを使うイメージがわかず、はじめから作らなかったお宅です。
住んで1年ほどたつと、家族全員の布団を、外に干したくなりました。バルコニーがないので、布団乾燥機を使い始めましたが、「毎回、手間がかかって面倒」と話していました。晴れた日に外で干すのは気持ちがいいのに、という思いもありました。
ご本人の感想は、「バルコニー全体は要らなくても、干せるスペースだけは作っておけばよかった」でした。
2つの例から見えること
事例1の不満は、バルコニーがあること自体ではありません。洗濯機から遠い、階段がある、外の環境が合わないという、干す場所の条件でした。事例2に必要だったのは、バルコニーの広さではなく、布団を干せる場所でした。
「バルコニーがいる・いらない」で考えるより、「何を、どこで干したいか」から決めるほうが、迷いません。
バルコニーを決める前に、3つのことを考えてみましょう
① 何を干したいか
毎日の洗濯物でしょうか。それとも、布団や大きなものを、ときどき干したいのでしょうか。
私が担当したお宅では、洗濯物は乾燥機や室内干しでまかなえても、布団は別、という家庭が少なくありません。干したいものと、その頻度を先に書き出すと、必要な広さが見えてきます。
② 洗濯機から、干す場所まで何歩か
洗濯機が1階で、干す場所が2階だと、毎日の上り下りが負担になります。洗濯機、干す場所、しまう場所が近いほど、続けやすくなります。
③ 家のまわりの環境
家の前の道路の交通量、隣の家からの視線、花粉や埃の多さは、敷地ごとにまったく違います。同じバルコニーでも、気持ちよく使える家と、使わなくなる家があるのは、このためです。

「干す場所」には、バルコニー以外にもいくつか方法があります
- 小さめのバルコニー:布団が干せる幅だけ確保する。広さより、使いやすさを重視する
- 庭やテラス(屋根つき)、サンルーム:1階で完結するので、洗濯機から近くできる
- ランドリールーム+乾燥機:天気に左右されない。ただし、広さと、乾燥機の費用や電気代も考える必要がある
どれがよいかは、敷地や家族の暮らし方で変わります。
あとからサンルームやテラス屋根をつける場合は、敷地の条件によっては、手続きが必要になったり、つけられなかったりすることがあります。新築のときに一緒に考えておくほうが、楽なことが多いです。気になる場合は、早めに会社へ相談してください。
バルコニーの有無で、見積はどう変わるのでしょうか
ここは、意外と知られていないところです。
面積の数え方は、会社によって違います。 外壁から2m以内のバルコニーは、法律上の「延べ床面積」(建物の各階の床面積の合計)には含まれません。一方で、坪単価の計算に使う「施工面積」(工事した面積)に、バルコニーを含めるかどうかは、会社ごとの判断です。含める会社は多いですが、そろっていません。
費用は、坪単価の割り算ではなく、部分ごとの積み上げです。 バルコニーは防水や手すり、居室は内装や建具、空調、電気設備と、かかる費用の中身が、そもそも違います。
そのため、「バルコニーをやめた分を、そのまま居室に回せば、同じ金額」とは限りません。居室を増やすと、床面積が増えて、費用や固定資産税、敷地に建てられる大きさの上限(容積率など)に影響することがあります。
反対に、バルコニーには、防水の点検や補修が必要になることがあります。つくったあとの手間と費用も、頭に入れておいてください。
確認の方法は、シンプルです。同じ希望条件で、「バルコニーあり」と「なし」の両方のプランをもらって、金額と面積の数え方を見比べることです。
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プランが届いたら、見ていただきたいところ
バルコニーなしのプランをもらったときは、次の4点を確認してください。
- 洗濯機から、干す場所までの動線は短いか
- 布団や大きなものを干せる場所はあるか
- 雨の日や、花粉の季節に使える、室内の干し場はあるか
- 干す場所に、日当たりと風通しはあるか
プランの見方は、こちらの記事でもまとめています。
間取り図が届いたら、どこから見るか|部屋の数より先に確認したいこと
よくあるご質問
乾燥機があれば、バルコニーはいりませんか?
私が担当したお宅では、毎日の洗濯物は乾燥機で足りる家庭が多いです。ただ、布団や大きなものは、乾燥機に入らなかったり、手間がかかったりします。干したいものと、その頻度で考えてください。
バルコニーなしでも、2階の窓から外に干せますか?
窓の外に取り付けるタイプの物干しはあります。ただし、取り付けられるかどうか、落下の危険がないかは、窓や外壁の条件で変わります。図面の段階で、会社に確認してください。
あとから、バルコニーをつけられますか?
構造や防水の面で、大がかりな工事になることが多いです。つけられるかどうかは、建物ごとに違います。迷っているなら、新築のときに相談してください。
まとめ
新築でバルコニーを作らない家は、5年で約3倍に増えました。ただ、朝日新聞の報道では、外で干したい人も、まだ多くいると伝えています。
大切なのは、バルコニーがいるか、いらないかではなく、何を、どこで、どれくらい干したいかです。洗濯機から近いか、家のまわりの環境に合っているかも、一緒に考えてください。
そのうえで、「バルコニーあり」と「なし」の両方のプランを、同じ条件で並べて見てください。
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例:「日中は電話に出られないことが多いため、ご連絡はメールのみでお願いします。」
例:「検討し始めたばかりでゆっくり考えたいので電話は不要です。気になる場合はこちらから連絡します。」
備考欄に書いても、電話が必ず止まるわけではありません。申し込みは、ご自身の判断で進めてください。