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補償の基本や、見積もりの比べ方は、新築の火災保険の選び方にあります。この記事は、契約前に決める5つの判断です。こうすればこの保険が正解、と決めつけるものではありません。
私は住宅営業として見ていても、火災保険は最後の事務手続きとして扱われやすいです。引き渡しやローン実行が近づくと、提携代理店の案内のまま申し込む流れになりやすいです。ローンの返済のあいだ続く支出ですので、サインの前に、次の5つを見ておいてください。
なお、私は保険の専門家ではありません。個別の契約や請求については、代理店・保険会社にご確認ください。

まず押さえたい前提:火災保険は、いつ、どう決まるのか
新築では、引き渡し日(住宅ローンの実行日)に合わせて契約を始めることが多いです。多くの金融機関は、ローンの条件として火災保険への加入を求めます。保険会社や代理店まで指定されるかは、金融機関で変わります。ローンの本契約の前に、「火災保険は、自分で選べるか」を確認してください。
私が見てきた範囲では、見積もりを取り始める目安は、建物の仕様がほぼ固まる着工の前後です。引き渡しの直前になると、比べる時間がなくなりやすいです。
補償の種類と、条件をそろえた並べ方は、新築の火災保険の選び方で扱っています。
保険料は、自分の条件の見積もりで見る
火災保険の保険料は、ここ数年、参考純率の引き上げを受けて改定されています。参考純率の数字と、比べるときの見方は、新築の火災保険の選び方にあります。実際の上がり幅は、会社、地域、建物の構造で変わります。
2026年10月始期の改定では、東京海上日動の案内に、家財の保険料が下がる例があります。他社まで同じではありません。全体の改定幅と、家財の改定をひとくくりにしないでください。
2026年10月について、「過去最大の10〜15%」といった情報を見かけることがあります。確認できた範囲では、この全体の数字は公式の発表では裏付けられていません。2024年の参考純率13.0%と混同されている可能性があります。自分の条件でいくらになるかは、見積もりを取らないと分かりません。
確認1:水災補償は、「外す・付ける」の前に、3つ確認する

私が見てきた範囲では、保険料を下げる話では、まず水災補償を外すことが話題になりやすいです。判断する前に、次の3点を見てください。
水災補償が支払われる条件
水災補償は、次のいずれかに当てはまる場合に支払われる、とされることが多いです。細かい条件は、保険会社の約款で確認してください。
- 建物や家財の再調達価額(買い直しや、建て直しの費用)の、30%以上の損害
- 床上浸水
- 地盤面(建物の周りの地面)から、45cmを超える浸水
「少し水が入った」程度では、対象にならないことがあります。
水災の区分は、市区町村ごとに決まる
2024年10月から、水災の料率は、市区町村ごとに1等地から5等地までの5つに分かれます。最も高い5等地は、1等地の約1.2倍が目安です。会社によっては、さらに細かい単位で料率を決めています。自分の土地の区分は、損害保険料率算出機構の「水災等地検索」で確認できます。
(出典:損害保険料率算出機構「火災保険参考純率 改定のご案内」2023年6月28日)
ハザードマップの色だけで、判断しない
国土交通省の「重ねるハザードマップ」では、洪水、内水、土砂災害、高潮のリスクを確認できます。川から離れた土地でも、下水道があふれる内水氾濫が起きることがあります。山側の土地なら、土砂災害も考えておいてください。
判断の軸は、「水災補償を付ける保険料の差額」と、「被害にあったときの自己負担」を比べることです。差額が小さいときは、付けておく選択も考えられます。金額の目安は、ご自身の見積もりで確認してください。
保険だけでなく、間取りでも備えられます。浸水が想定される土地なら、1階の床の高さ、水回りや電気設備の位置、二階で暮らしを続けられる部屋があるかどうかも、検討の材料になります。
土地の資料の見方は、土地の資料が届いたら、間取りの目で見るで扱っています。
確認2:地震保険は、「火災保険では出ない部分」を埋める保険
地震、噴火、津波による損害は、火災保険では補償されません。地震が原因の火災も同じです。これらに備えるのが、地震保険です。
(出典:財務省「地震保険制度の概要」)
- 地震保険は、火災保険に付帯して契約します(単独では加入できません)
- 保険金額は、火災保険金額の30〜50%の範囲で決めます
- 上限は、建物が5,000万円、家財が1,000万円です
たとえば、建物の火災保険金額が3,000万円なら、地震保険は900万円から1,500万円の範囲で設定します。
支払われる金額は、損害の程度で決まる
| 損害の区分 | 支払われる割合(地震保険金額に対して) |
|---|---|
| 全損 | 100% |
| 大半損 | 60% |
| 小半損 | 30% |
| 一部損 | 5% |
地震保険金額が1,500万円で「大半損」と認定されれば、支払われるのは900万円です。地震保険は、建て替え費用の全額をまかなう保険ではありません。被災後の生活を立て直すための資金、という位置づけです。
新築なら、耐震等級が保険料にも効く
| 割引 | 条件 | 割引率 |
|---|---|---|
| 免震建築物割引 | 免震建築物 | 50% |
| 耐震等級割引 | 耐震等級3 | 50% |
| 耐震等級割引 | 耐震等級2 | 30% |
| 耐震等級割引 | 耐震等級1 | 10% |
| 建築年割引 | 1981年6月1日以降に新築 | 10% |
割引は、重ねて適用できません。適用には、耐震等級を証明する書類が必要になるのが一般的です。必要な書類は、保険会社に確認してください。
地震保険の保険料と割引の条件は、原則としてどの保険会社でも共通の基準で決まります。会社ごとの差が出やすいのは、火災保険の部分です。
確認3:契約期間と払い方で、保険料は変わる
火災保険の1契約の保険期間は、2022年10月1日以降始期では最長5年です。損保ジャパンの公式FAQでは、『THE すまいの保険』『THE 家財の保険』について、同日以降始期は最長5年と案内されています。契約内容によっては、さらに短い制限がある場合があります。
(出典:損保ジャパン「火災保険は最長何年まで加入できますか?」)
期間が長いほど、1年あたりの保険料は割安になる商品があります。ある保険会社の試算例(東京都、H構造、水災の区分3)では、次のとおりです。数字は公開時点の一例で、条件や時期で変わります。
- 1年契約・月払い:年27,876円(5年間で139,380円)
- 5年契約・一括払い:年23,036円(5年間で115,182円)
この例では、5年間の総額で約2.4万円の差です。同じ補償でも、期間と払い方で差が出ることがあります。
一括払いは、一度に払う金額が大きくなります。途中で解約する場合の返戻金の扱いは、会社で変わります。引き渡しの前後は出費が重なる時期ですので、資金計画と合わせて決めてください。
確認4:免責金額と特約を、整理しておく
免責金額(自己負担額)
免責金額を設定すると、その金額までの損害は自己負担になる代わりに、保険料が下がることがあります。下がり幅は、会社や条件で変わります。小さな損害では請求しない、と決めている方には、選択肢になります。
特約の重複
個人賠償責任特約は、自動車保険、クレジットカード付帯の保険、共済などにも付いていることがあります。複数に付けても、実際の損害額を超えて受け取れるわけではありません。すでに入っている保険を確認し、1つにまとめられないかを見てください。
風災、ひょう災、雪災などは、台風が多い地域では、外す判断に慎重さが必要です。保険料を下げる前に、その土地で起こりやすい災害を思い出してください。
確認5:見積もりは、条件をそろえて、複数社で比べる
住宅会社の提携代理店の見積もりが、悪いわけではありません。ただ、それ1つだけでは、高いのか妥当なのかを判断しにくいです。条件をそろえる要点は、次の3つです。詳しい並べ方は、見積もりの比べ方にあります。
- 所在地、構造、保険金額をそろえる
- 水災・風災、期間と払い方、免責をそろえる
- 家財と地震保険の有無・金額をそろえる
家財の金額の目安は、火災保険の家財は、いくらで入ればいいのかで扱っています。
構造の区分は、住宅会社の仕様で決まる
火災保険の構造は、大きくH構造とT構造に分かれます。耐火建築物、準耐火建築物、省令準耐火構造などの仕様の家は、T構造として扱われることがあります。H構造より保険料が低く抑えられることが多いです。区分の扱いは、保険会社の表で確認してください。自分の家がどちらに当たるかは、住宅会社の仕様書で確認できます。見積もりのときに、構造の区分を正しく伝えておくことが大切です。実際の金額は、見積もりで確かめてください。
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提案内容と保険料は、保険会社と契約条件で変わります。
申込後に、保険会社や代理店から連絡が来る場合があります。
まとめ:契約前のチェックリスト
- ローンの契約前に、火災保険を自分で選べるかを、金融機関に確認した
- 水災補償の支払条件と、自分の土地の区分、ハザードマップを確認した
- 水災補償の保険料の差額と、被害時の自己負担を比べた
- 地震保険の必要性と、耐震等級による割引を確認した
- 契約期間と払い方による、保険料の違いを確認した
- 免責金額と、他の保険との特約の重複を整理した
- 構造の区分をそろえて、複数社の見積もりを比べた
引き渡しの直前に慌てないよう、早めに動き始めてください。
よくあるご質問
Q. 火災保険は、ローンを借りる金融機関で、必ず入る必要がありますか?
A. 加入自体は、求められることが多いです。どの保険会社、代理店を選ぶかまで指定されるかは、金融機関で変わります。ローンの契約前に確認してください。
Q. 地震保険は、必ず付けるべきですか?
A. 任意加入です。付けない場合、地震による損害は火災保険から支払われません。住宅ローンが残る状況での備えとして、保険料と自己負担のバランスを見て検討してください。
Q. 契約したあとに、保険会社を変えることはできますか?
A. できます。途中解約では、未経過分の保険料が戻る場合があります。条件は会社で変わるため、新しい契約を始めてから、古い契約を解約する進め方が扱いやすいです。
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注意事項
この記事は、一般的な情報と、筆者の経験をまとめたもので、2026年10月時点の内容です。火災保険の補償内容、保険料、保険期間は、保険会社と、商品、契約の条件で変わります。試算例の金額は、公開時点の一例です。個別の契約や請求については、ご契約の保険会社・代理店にご確認ください。
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この記事は、特定の保険商品の推奨や勧誘ではありません。加入の際は、各社の重要事項説明書と約款を、ご確認ください。